本作の魅力は、ストーリーのダイナミズムに加え、主人公たちの人物造詣の深さにあります。 世の中の役に立つことを夢見て警察官となった新人交番巡査、新田真人。妻子を地方に残し、東京で単身勤務する製薬会社の平凡なMR、友永孝。かつては腕利きと評判を得たものの、今や年金と国選弁護で糊口をしのぐ老弁護士、五味陣介。年代も立場も違う、もともと接点のない三人が、仕組まれた痴漢事件という奇妙な縁で出会い、その罠の裏に隠された深い闇に闘いを挑んでいくのです。 友永は留置場、拘置所で無罪を訴え続け、新田は警察組織の軋轢や圧力に抗い、また五味は荒んだ生活による病気を抱えながら法廷で闘争。組織や社会からどこかはみ出しながらも、人としての矜持を持った熱い三人が織りなす人間模様は、見る者に「自分だったらどうする?」という思いを抱かせ、物語の世界へぐんぐんと引き込んでいきます。 本ドラマでは、新人巡査に伊藤淳史、冤罪被害者に遠藤憲一、そして老獪な弁護士に寺尾聰をキャスティング。いずれも、演技派としてその実力が高く認められている三人が、それぞれの個性をぶつけ合い、キャラクターたちを息づかせていきます。力のある役者同士だからこそ生まれる迫真の演技は、まさに必見! 三人の役者魂が光るドラマ作品にどうぞご期待ください。
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